2009年07月19日

水ロケットの運動方程式

ペットボトルロケットの運動をシミュレートするために、数値モデルを作らなければならない。充填された空気で水が押し出され、その反作用で加速する運動を、運動方程式から計算する。基本の運動方程式は、以前に作った。

推力を計算するには、水の噴射速度を求めればよい。ノズルからの水の流出速度は、ベルヌーイの等式で計算できる。ただ、一般のベルヌーイの等式は定常状態(速度一定)の場合だ。今回は大口径ノズルなので、水流の加速度も考慮しなければいけない。

ロケットが垂直上昇する場合では、考え方としては「充填された空気の圧力・ロケットの加速度・重力が加わった水圧と、水の流出抵抗・加速抵抗が釣り合う」というものだ。

ロケットの加速度を求めるには、水流の加速度が必要で、水流の加速度を求めるには、ロケットの加速度が必要という相互的な状況になる。この2つの運動方程式を連立させて解くことで、ロケットの速度・水流の速度が計算できる。


詳細な計算は以下

垂直上昇するロケットの基本の運動方程式は、推力・重力がロケット本体と推進剤を加速するので、

( mr + mp + mn ) * ( d vr / d t + g ) + mp * d vt / d t + mn * d 况 / d t = F ・・・(1)

推進剤にかかる力と圧力の釣り合いは、

- ( h + L ) * d 况 / d t = ( P1 - Pa ) / ρ - 1/2 * { 1 - ( Sn / St )^2 + Kc } * 况^2 + ( h + L ) * ( d vr / d t + g ) ・・・(2)

右辺第1項はタンク内と大気の圧力差、第2項はノズル部での絞りの動圧・縮小損失、第3項は加速度場のポテンシャルを・す。
変数を少しまとめて、以下のように定義する。

M = mr + ρ * { Vp - Sn * ( h + L ) }
儕 = P1 - Pa - ρ / 2 * { 1 - ( Sn / St )^2 + Kc } * 况^2

dvt/dt=Sn/St*d况/dtであり、(1),(2)を連立方程式として解くと、

d vr / d t = ( Sn * 儕 + F ) / M - g ・・・(3)
d 况 / d t = - { ( mr / ρ + Vp ) / ( h + L ) * 儕 + F } / M ・・・(4)

これらをルンゲ・クッタ法で解くと、vrと况を計算できる。
ここで、大気中を垂直上昇する場合を考えると、推力に空気抵抗を加味し、

F = ρ * Sn * 况^2 - k * vr^2 …(5)

タンク内の空気は断熱膨張することから、

P1 = P0 * { ( Vt - V0 ) / ( Vt - V ) } ^γ ・・・(6)

推進剤の体積変化は、

d V / d t = Sn * 况 ・・・(7)

(7)式からVを求め、それを用いて(6)式からP1を求める。なお、h,St(共にVの関数)及びSnは、ペットボトルの寸法実測値から与える。Kcは、論文等の実験値を用いる。

t:時間,mr:ロケット本体乾燥質量,mp:タンク内推進剤質量,mn:ノズル内推進剤質量,vr:ロケット絶対速度,vt:タンク内推進剤相対速度,况:推進剤噴射速度(対ロケット相対速度),Pa:大気圧,P1:タンク内圧,P0:タンク内圧初期値,儕:推進圧力,ρ:推進剤密度,h:推進剤液面高さ,L:ノズル部長さ,Kc:縮小損失係数,,Sn:ノズル・面積,St:推進剤液面・面積,k:空気抵抗係数,g:重力加速度,M:前進質量,Vt:タンク全容積,V:推進剤体積,V0:推進剤体積初期値,γ:空気の比熱比
posted by まいすた at 22:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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