ロケットが好きだ。夏だからロケット花火を打上げたいと思ったが、あれは改造できないのがつまらない。ということで、ペットボトルロケットをやってみようと思った。
だが、ただ上げて喜ぶだけでは、子供の遊びだ。研究だ、研究をしないと。やっぱり、数値シミュレーションでしょ。これぞ「趣味レーション!」(どうしても言いたかった)。
今回はまず基礎の運動方程式だ。推力と慣性力の釣合を表す式は、ロケットの質量をM、速度をV、推進剤の噴射速度(対ロケット相対速度)を况とすると、
M * dV / dt = dM / dt * 况
この式から、推進剤を速いペースで、かつ大きい速度で後方に噴射するほど、推力は大きくなることが分かる。ここまでは、普通の教科書に載っている話だ。だが、この式には大きな問題がある。
速度Vはロケットの速度だが、"どこの"速度だろう?まず、これをロケットのボディの速度とする。このとき、推進剤の水は噴出しているので、
タンクの中の水は少しずつ後方に移動していることになる。つまり、推進剤の前進速度とボディの前進速度は違っているのだ。さらに、ノズル部で水は流速を増しているので、ここも違う速度になっている(厳密に言うとタンクの断面積が変化する部位でも連続的に速度が変化している)。
ノズル径が小さい場合、この問題は無視しても良いが、私はノズル径の拡大を考えているので、無視するわけにはいかない。そこで、推進剤の加速度も考慮して、式を改良した。その運動方程式は、
( mr + mp + mn ) * dvr / dt + mp * dvt / dt + mn * d况 / dt = dmp / dt * 况
mr:ロケットのボディの質量,mp:タンク内の推進剤の質量,mn:ノズル内の推進剤の質量,vr:ボディの速度,vt:タンク内の推進剤の移動速度(対ロケット相対速度),况:推進剤の噴射速度(対ロケット相対速度)
この改良により、タンク内の推進剤の慣性力も考慮できるようになるため、通常は無視されている
発射の瞬間の推進剤の動く反動とかも、正しく計算できるようになる。
詳細な計算は以下