2010年11月07日

水ロケットの破壊力


破壊力.JPG大口径ノズル500mlペットボトルロケットの危険性を評価するため、破壊力をテストした。

充填空気圧5気圧、水量200ccの条件で、まず段ボールに向かって撃ち込んでみた。図の左側がその結果だ。ものの見事に貫通した。

次はコンクリートに撃ち込み、ロケットがどう壊れるかを見た。図の右側がその結果だ。ノーズコーンにペットボトルの上部を使っていたが、はまっていたキャップは吹き飛び、先端部はばらばらに裂けた。あの硬い先端部をここまで破壊する力がある。

数値で表現すると、ロケットの初期エネルギーは約100Jになる。これはプロ野球のピッチャーの投げるボールの約半分に相当する。キャッチボールの流れ弾レベルの危険性がある。発射の際には周囲に十分注意したい。
posted by まいすた at 21:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月23日

地面効果のせいだったか!

全然関係無い事を考えていたら、急にひらめいた。以前、ペットボトルロケットに水を入れず、空気だけで飛ばした時、実測値と計算値が大きく違っていた。その理由らしきものを思いついた。

水を入れずに発射した場合、噴出した空気は発射台と地面に当たる。すると、一瞬だが、その場に空気が溜まり、ロケットを押し上げる圧力が大きくなるはずだ。だが、計算ではその影響は考慮されていない。それが実験値と計算値が食い違った原因だろう。水量が少ない場合は適用範囲外とする必要があったか。
posted by まいすた at 20:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月05日

水ロケットの利用法

水ロケット、一通りデータを取ったら、やることが無くなった。何か有効な利用方法は無いだろうか?実用化例と言えば「ウォーターロケット延線工法」がある。が、私には必要が無い。ただ、ヒントにはなった。谷とか塀とかで隔たった場所に物を運ぶことができる。

問題はペイロードだ。打ち上げ能力が低いので、大した物は運べない。軽くて運ぶ価値が高いものと言えば「手紙」だろう。だが、このネット時代に「手紙」でないとダメなところとはどこだろう?刑務所の中とか?運動場の囚人に秘密の手紙を届けることができるかも。看守に見つからずに撃ち込むのは無理だろうが。悪用禁止!せいぜい、女子寮に文通申し込みの手紙を撃ち込む位にしておくがいい。誰が拾うか分からんが。
posted by まいすた at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月02日

重すぎても軽すぎてもいけない


ソ量と飛距離.PNG今回は(というか前回に同時にやったのだが)、錘を積むことで水ロケットの質量を変えて飛距離を測った。これも実測値と計算値は、そこそこ良い一致を示した。水量150cc、射角40°、充填気圧5気圧で、実験・計算を行った。この条件では、質量60g付近が最も遠くまで飛ぶ。

質量が増えるほど、飛ばなくなるのは当然だ。だが、軽くすることでも飛ばなくなる。これは、軽いと速度が大きくなるので空気抵抗が大きくなり、エネルギー損失が増大するからだ。実測で40g以下のデータが無いが、これは目一杯軽量化しても60gが限界だったからだ。だから、本当に飛ばなくなるかは確認できなかったが、今までのデータを見ると計算の信頼性は結構あるので、まあ合っているだろう。とりあえず、飛距離を稼ぐのに最適な質量が存在することは分かる。

書き忘れていたが、今までのデータはロケット質量60gで実験・計算している。
posted by まいすた at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月31日

仰角40°で撃て


ヒ角と飛距離.PNG今回は、水ロケットの発射角度を変えて飛距離を測った。これも実測値と計算値は良い一致を示した。水量150cc、充填気圧5気圧で、実験・計算を行った。射角40°付近が最も遠くまで飛ぶ。

射角が浅くなると、発射前の水面がロケットに対してかなり傾くので、水がきれいに噴射されず、先に空気が出てしまうのではと心配した。だが、水→空気の順にきれいに噴射される前提の計算値と一致していることから、杞憂に終ったようだ。まあ、発射時の加速度は70Gを超えるので、水が全部ロケットの後部に一瞬で集まるのは当然だった。
posted by まいすた at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月05日

もはや捏造を疑うレベル


充填気圧と飛距離.PNG今回は水ロケットの充填気圧を変えて実験した結果だ。お馴染み大口径ノズルペットボトルロケットで、水量150cc、射角40°で飛距離を計測した。図に結果を示すが、物凄い精度で実験値と計算値が一致した。思わず計算を確認しなおしたほどだ(誤りは無いようだった)。

私の計算は、水の摩擦抵抗は無視しているし、空気抵抗係数は本の値をそのまま使っただけ(本来は実測が必要)なので、自分で自分の結果が信じられない。偶然なのかどうか判定するには、もっとデータが必要だ!
posted by まいすた at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月02日

丘の一本杉から東へ13歩

ペットボトルロケットを飛ばしたとき、飛距離を測る。で、そんな長いメジャーは持っていないので、歩測で測っている。歩数をカウントして、1歩の歩幅をかけて飛距離を出す。

精度が悪そう?それは分かっていたので、秘策を編み出した。要は歩幅が常に一定になればよい。両足の靴を紐で結んだのだ。これで、紐がピンと張るように歩けば常に歩幅は一定になる。気分は足枷をつけられた奴隷だ。たまに紐が爪先に引っかかってズッこける。
posted by まいすた at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月05日

ボトル形状の影響


ネック形状.JPGロケットの材料に使うペットボトルは、ネック形状がスムーズなミツヤサイダーのもの(写真左)を使ってきた。だが、さらにスムーズな形状のものを見つけた。カナダドライのジンジャーエールのもの(写真右)だ。そこで早速、計算と実験を行った。

ネック形状の影響.PNG図に、計算した軌跡と実測結果を示す。条件は、水量150cc、充填気圧5気圧、射角40°だ。計算上は、よりスムーズな形状のジンジャーエールのボトルの方が飛ぶと予測された。だが、実測では飛距離が落ちた

実験での飛距離の低下の原因は、ネック部のシボ加工の影響と考えられる。面が粗くなると、流路の摩擦係数が大きくなるためだ(参考:Moody線図)。計算においては、この面粗度の影響を無視しているため、実測との差異が大きくなってしまったのだろう。で、この面粗度の影響を計算に反映すればいいのだが、それには流路の摩擦係数を実測しなければならず、これは大変すぎて事実上不可能なので、無かった事にする(笑)。

ちなみに下の写真は、水量350ccの場合。ここまで水が多いと、爆発する感じではなく、水を噴出しながら加速して行き、よりロケットっぽくなる。
発ヒの瞬間_2.JPG
posted by まいすた at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月31日

最適な水量が存在する

ペットボトルロケットの水量と飛距離の関係を調べた。大口径ノズル500ccペットボトルロケット、充填空気5気圧、射角40°で、水量を0〜250ccと変えて飛距離を計算&実験で実測した。

水量と飛距離.PNG図の軌跡は計算値、菱形のマークは実測値を表す。計算値・実測値共に、200ccの場合が最も飛距離が伸びた。水は少な過ぎても多過ぎても飛距離は落ちるようだ。
また、ペットボトルに入れる水が少ないほど誤差が大きくなっている。どうも空気の噴出による推力を過小評価しているらしい。だが、とりあえずは水量の多い場合はかなり正確に予測できるようだ(我ながら気持ち悪いほどピッタリだ)。
posted by まいすた at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月17日

捕えた!発射の瞬間

夏休みの自由研究はペットボトルロケットだ(秋もそうだけど)。日焼けが痛い。小学生に戻った気分だ。

発ヒの瞬間.JPG何度かの試行の末、やっと発射の瞬間の撮影に成功した。セルフタイマーをセットして、シャッターの切れる瞬間を狙って発射する。コンパクトデジカメなので、連写機能は遅すぎて役に立たない。1/100秒のチャンスを捕える必要があるので大変だった。飛距離のデータも取りたかったのだけど、風が強いので断念した。
posted by まいすた at 20:36| Comment(2) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月07日

美しき弾道

ペットボトルロケットの弾道計算をした。500mLペットボトルロケットで、充填空気5気圧、水量150cc、発射角40°で計算した。

ロケット軌跡.PNG空気抵抗の影響の見られる特徴的な山なりの弾道を示す。計算上約60m飛ぶことになった。おっ、結構実際に近い。cd値とか適当なのに、いいところをついたらしい。下の図は発射直後の部分を拡大したもの。水色が水を噴射しているところ、青色が空気を噴射しているところだ。60cmも飛ばないうちに、水も空気も噴射し終わるというのは驚いた。軌道のほとんどが、ただ慣性の勢いで飛んでいくだけとは。噴射しながら加速していくロケットの醍醐味が全然無い・・・

ロケット速度.PNGvrはロケットの速度、况は水・空気の噴射速度を表す。噴射している時間を見てみると、何と水を噴射している時間は、たったの2/100秒。空気の噴射は1/100秒しかない。3/100秒後には、時速140kmを超えている。どうりで、実際の打ち上げで加速の様子が見えないわけだ。
posted by まいすた at 21:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月03日

水量は水位の2次関数

ペットボトルロケットの数値シミュレーションを行なうための数値データを集めた。

ロケット本体の重量を測り、空気抵抗に関係するcd値を調べる。「アマチュア・ロケッティアのための手作りロケット完全マニュアル(この本にはペットボトルロケットのことは載っていません)」を参考にし、cd値はとりあえず0.5とした(今後実験結果を検討して修正する)。

そして、結構面倒なのが、ボトル形状の測定だ。数値計算のためには、ボトル内の水量と、その時の水面の面積・水位の関係が分かっていなくてはならない。計量カップで水を量り、その水をペットボトルに入れたときの水位を測定した。図に、ミツヤサイダーの500mLペットボトルでの結果を示す。これにより、水位h[mm]と水量V[cc]が、

V = 0.0232 * h^2 + 0.5001 * h + 7.85

の関係となっていることが分かった。水面の面積は、この式を水位で微分することで求められる。これでいよいよ計算できる。
ペットボトル容積.PNG
posted by まいすた at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月31日

噴出す空気もバカにできない

ペットボトルロケットは水を噴出した反動で加速する。基本はそうだが、それだけではない。充填した空気の量次第では、水を噴出した後に噴出する空気だけでも加速する。例えば、500mLペットボトルロケットで、水量が150cc、充填空気が5気圧だと、水噴出完了後タンク内にはまだ3気圧以上の空気が残っている。この空気が噴出する反動でもロケットは加速するので、きっちり計算してやる必要がある。実際に、空気だけを3気圧充填して発射してみると、45°の射角で3m以上は飛ばすだけの力があるので無視できない(かもしれない・・・微妙だ)。

圧縮性流体の式から、ペットボトルの口から噴出する空気の流速を算出し、推力を計算することで、空気の噴出による加速を計算することができる。


詳細な計算は以下
posted by まいすた at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月19日

水ロケットの運動方程式

ペットボトルロケットの運動をシミュレートするために、数値モデルを作らなければならない。充填された空気で水が押し出され、その反作用で加速する運動を、運動方程式から計算する。基本の運動方程式は、以前に作った。

推力を計算するには、水の噴射速度を求めればよい。ノズルからの水の流出速度は、ベルヌーイの等式で計算できる。ただ、一般のベルヌーイの等式は定常状態(速度一定)の場合だ。今回は大口径ノズルなので、水流の加速度も考慮しなければいけない。

ロケットが垂直上昇する場合では、考え方としては「充填された空気の圧力・ロケットの加速度・重力が加わった水圧と、水の流出抵抗・加速抵抗が釣り合う」というものだ。

ロケットの加速度を求めるには、水流の加速度が必要で、水流の加速度を求めるには、ロケットの加速度が必要という相互的な状況になる。この2つの運動方程式を連立させて解くことで、ロケットの速度・水流の速度が計算できる。


詳細な計算は以下
posted by まいすた at 22:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月13日

たった2本で1機製作

ペットボトルロケットの第4次試験飛行は滞りなく完了した。ペットボトルの口をそのままノズルとするアイデアは、ランチャとの結合部の設計が甘くて、なかなか発射が安定しなかった。たまにロックがはずれないことがあったり。ペットボトルのフランジ部にテープを巻いて太くし、コの字金具のかかり具合を調整して、発射が安定するようになった。

ロケットは2種類作った。1つは尾翼を垂直に、もう1つは尾翼をねじって付けた。ペットボトルを本体用として1本、尾翼とノーズコーン用として1本の、計2本のボトルを原材料として1機作った。垂直タイプの尾翼は、筒状の部分をただ切り開くだけで作って、高強度と軽量化を同時に実現している。先端はコルクを挿して衝撃吸収構造になっている。

垂直タイプは、きれいな放物線を描いて真っ直ぐ飛ぶ。充填圧5気圧、水量200cc、射角40°で約60m飛んだ。

ねじりタイプは、猛烈にスピンしながら飛んでいく。左ネジ回転のため、軌道は右に曲がっていく。こちらは、空気抵抗が大きいため、飛距離は50mだ。

それにしても、発射時の加速が速過ぎる。文字通り、目にも留まらぬ。私の動体視力では捉えられません。水飛沫がはじけたと思ったら、もう遥か彼方を飛んでいる。大口径ノズルは迫力が違うぜ!
ロケット.JPG
尾翼.JPG
posted by まいすた at 21:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月05日

ロケットランチャ

ペットボトルロケットのランチャを作った。今回、ペットボトルの口をそのままノズルとしたかったので、ポピュラーなホースコネクタを使う方法は見送った。

当初、ゴム栓にただ突っ込むだけで、空気圧が上がると勝手に抜けて飛ぶようにしたが、これだと発射のタイミングをコントロールできない(安全確保に問題が出る)し、圧力もあまり上げられない(2気圧程度で抜けてしまう)。ということで、ロック機構を考えた。ペットボトルの口のフランジ部をコの字金具で挟み、その金具が開かないように、さらにU字金具でロックする(写真参照)。空気を注入し、このU字金具を抜くと、圧力でコの字金具が勝手に開いて発射する。

試作機は500ccのペットボトルを使った。最初はテストで、空気だけを入れて飛ばしてみた。空気入れの能力の限界、5気圧(絶対圧)まで入れてみた。空気だけでも結構飛んだ。仰角45度ぐらいで発射して、10m以上飛んで行く。次に水を150CCほど入れて飛ばしてみた。

予想外に飛びすぎた・・・優に50m以上は飛びました。必死に探しても見つからず、試作1号機は鬱蒼と茂る草むらに消えました。図らずもゴミの投棄という形になってしまった(反省)。
ロケットランチャ.JPG
ノズル部.JPG
posted by まいすた at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月29日

ロケットを打上げろ

ロケットが好きだ。夏だからロケット花火を打上げたいと思ったが、あれは改造できないのがつまらない。ということで、ペットボトルロケットをやってみようと思った。

だが、ただ上げて喜ぶだけでは、子供の遊びだ。研究だ、研究をしないと。やっぱり、数値シミュレーションでしょ。これぞ「趣味レーション!」(どうしても言いたかった)。

今回はまず基礎の運動方程式だ。推力と慣性力の釣合を表す式は、ロケットの質量をM、速度をV、推進剤の噴射速度(対ロケット相対速度)を况とすると、

M * dV / dt = dM / dt * 况

この式から、推進剤を速いペースで、かつ大きい速度で後方に噴射するほど、推力は大きくなることが分かる。ここまでは、普通の教科書に載っている話だ。だが、この式には大きな問題がある。

速度Vはロケットの速度だが、"どこの"速度だろう?まず、これをロケットのボディの速度とする。このとき、推進剤の水は噴出しているので、タンクの中の水は少しずつ後方に移動していることになる。つまり、推進剤の前進速度とボディの前進速度は違っているのだ。さらに、ノズル部で水は流速を増しているので、ここも違う速度になっている(厳密に言うとタンクの断面積が変化する部位でも連続的に速度が変化している)。

ノズル径が小さい場合、この問題は無視しても良いが、私はノズル径の拡大を考えているので、無視するわけにはいかない。そこで、推進剤の加速度も考慮して、式を改良した。その運動方程式は、

( mr + mp + mn ) * dvr / dt + mp * dvt / dt + mn * d况 / dt = dmp / dt * 况

mr:ロケットのボディの質量,mp:タンク内の推進剤の質量,mn:ノズル内の推進剤の質量,vr:ボディの速度,vt:タンク内の推進剤の移動速度(対ロケット相対速度),况:推進剤の噴射速度(対ロケット相対速度)

この改良により、タンク内の推進剤の慣性力も考慮できるようになるため、通常は無視されている発射の瞬間の推進剤の動く反動とかも、正しく計算できるようになる。


詳細な計算は以下
posted by まいすた at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 水ロケット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする